喉仏の下に蝶が羽根を広げたような形している組織が甲状腺です。
甲状腺では、主に全身の新陳代謝や成長の促進にかかわるホルモン(甲状腺ホルモン)を分泌しています。
甲状腺疾患は、女性の患者さんが多く女性特有の病気と言われることがありますが、男性でも罹ります。
甲状腺疾患には甲状腺機能亢進症と甲状腺機能低下症、甲状腺腫瘍などがあります。
甲状腺機能亢進症とは、甲状腺ホルモンが大量に分泌される病気で、バセドウ病、無痛性甲状腺炎、亜急性甲状腺炎などがあります。
甲状腺ホルモンの分泌が増加することで、全身の代謝が活発になり、動悸や頻脈、発汗、疲労、体重減少、手や指の震え、下痢などの症状が現れます。
甲状腺機能低下症とは、甲状腺ホルモンの分泌が不足する病気で、甲状腺自体に原因がある場合(原発性甲状腺機能低下症)と、甲状腺自体には異常はないのですが下垂体や視床下部の機能低下が原因の場合(中枢性甲状腺機能低下症)があります。原発性甲状腺機能低下症で最も多いのは慢性甲状腺炎(橋本病)です。
甲状腺ホルモンの分泌が不足することで、全身の代謝が低下し、徐脈や無気力、動作の緩慢、むくみ、皮膚乾燥、脱毛、体重増加などが生じ、うつ病や認知症と間違われることもあります。このような症状がある場合はご相談ください。
など
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甲状腺ホルモンが過剰に作られる代表的な病気の一つがバセドウ病です。
バセドウ病は、自己免疫疾患のひとつで、自己抗体により甲状腺が刺激され、過剰に甲状腺ホルモンが分泌されるようになります。そのため、新陳代謝が盛んになり、疲れやすい、体重が減る、手が震える、不眠、発汗が多いです。冬なのに暑い、髪が抜けやすくなる、などさまざまな症状がみられます。
バセドウ病は頸部の診察(甲状腺の腫大)と血液検査で甲状腺ホルモンの測定・バセドウ病に関係する抗体の測定を行うことで診断することができます。超音波で甲状腺の血流が増加していることを確認することもあります。
甲状腺ホルモンが作られなくなり、甲状腺の機能が低下する代表的な病気です。女性にやや多くみられますが、男性にもみられます。
甲状腺ホルモンが徐々に作られなくなり、甲状腺機能が低下すると、からだの新陳代謝が低下、疲れやすくなったり、頭の働きが鈍くなり、認知症に間違われる原因の1つにもなります。
また、寒がりになったり、皮膚が乾燥したり、眼や顔が腫れたり、体がむくみ体重が増え、便秘がちになるなどの症状もみられます。心臓では脈が遅くなり、悪化すると心不全を生じます。
橋本病は全身の診察と血液検査で甲状腺ホルモンの測定・橋本病に関係する抗体の測定を行うことで診断することができます。必要に応じて超音波検査も行います。
治療は不足している甲状腺ホルモンを、飲み薬で補充していきます。
甲状腺腫瘍には、良性腫瘍と悪性腫瘍があります。良性腫瘍には、嚢胞、濾胞腺腫、腺腫様甲状腺腫などがあり、悪性腫瘍には、乳頭がん、濾胞がん、髄様がん、未分化がん、低分化がんなどがあります。
甲状腺に腫瘍がみつかった場合、まずは超音波検査を行い、悪性が疑われれば、精密検査として穿刺吸引細胞診を行って良悪性の鑑別を行います。
当院では甲状腺超音波検査も行っており、ご心配の方はご相談ください。
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外来+内視鏡+超音波
外来
内視鏡検査のみ
※1:水曜午前は12:00まで
※2:木曜日は順天堂大学医学部附属浦安病院での内視鏡治療のため休診
休診日:木曜・日曜・祝日